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手術

予防的胃固定術

胃拡張捻転症候群の予防

予防的胃固定術は、胃を腹壁に固定することで胃拡張捻転症候群の予防を目的とした手術です。

胃拡張捻転(Gastric Dilatation-Volvulus; GDV)とは、

特に胸郭が深い大型犬で見られることが多い病気で、

胃内に急速にガスが貯留し過剰に胃拡張を起こし、捻じれることで発症します。

これにより、胃内のガスが排出されることができなくなり、臓器や周囲の組織への血流が障害されて、重度のショックを起こす致死率が高い病気です。

胃が壊死する場合や捻転が重度だと脾臓捻転を併発することもあります。

好発犬種は、グレート・デーン、セントバーナード、ワイマラナー、スタンダード・プードル、アイリッシュセッター、ジャーマンシェパード、ゴールデン・レトリーバー、秋田犬、などの大型犬・超大型犬です。

症状は、悪心、吐きたいけど吐けない、腹部膨満(お腹が張っている)、呼吸が苦しそう、虚脱などです。

原因ははっきりとはわかっていませんが、食後の運動、早食い、1日1食、神経質な性格、高齢などがリスクファクターとして言われています。

もしGDVを発症してしまったら、ショックに対して静脈内点滴と早急に胃内ガスの減圧と捻転解除のために緊急的に開腹手術を行う必要があります。

また、胃の捻転解除しただけでは75%の犬で再発してしまうため、同時に腹壁に胃固定を行います。

予防的胃固定術は、上記のような万が一の場合に備えて、健康な時、例えば去勢・不妊手術の時などに同時に実施することができます。

胃固定を行っても胃拡張は起こることがありますが、高い確率で胃捻転を防止することができます。

当院では腹腔鏡手術の設備がありますので、腹腔鏡補助下での予防的胃固定術が可能です。

従来の開腹手術よりも傷口が小さくて済み、痛みも軽減されることが最大のメリットです。

腹腔鏡カメラで写した腹腔内の様子。把持鉗子で胃を掴んでいるところ。

胃を腹壁(腹斜筋)と固定する様子。 吸収糸を用いて胃の漿膜・筋層と腹斜筋を縫合する。

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